2025年7月4日から7日まで開催した『えほんZINEねっこ vol.5「巣立ち」刊行記念 ねっこ祭り』。その際に展示された山上かさねさんによる紙でできたお人形です。
ねっこはワークショップでも使用された、精麻でできています。魔除けや浄化の作用もあるとのこと。
美しいフォルムにうっとりしますが、よく見ると小さなお顔が！
小さな頃に読んでいた外国の絵本から飛び出してきたようです。
制作時のエピソードを引用させていただきます。

・

以前、神道での神さまへのお供え物として作られた和紙のお花（御花神饌／おはなしんせん
というらしい。）を博物館で見てから、ずっと紙で四季折々のお花を作ることに憧れていました。
今回「えほんzineねっこ」のお祭りに参加することになり、せっかく本のお祭りなので、いまこそ紙のお花をたくさん作ろう！と思いました。
それから、来る日も来る日も、せっせと紙でお花を作り続けています。
道や公園でじっくり眺めたり、とにかくお花のことばかり考える日々。気になると立ち止まってしまうので、目的地になかなか辿り着かなかったり。笑
植物を作ることは、植物を深く知ることになり、そして地上に生きるものの神秘に触れることにもなります。改めて世界の美しさを知ることができました。
そして、その紙のお花を使っての、お人形作り。最初は、色んなお花を組み合わせてお人形を作っていましたが、ある時スウェーデンの古いお花図鑑をながめていて、本当にその絵が浮き上がって飛び出てくるイメージがわいてしまい、それから無我夢中で作り始めました。
まるで魔法にかかったかのように、時が経つのも忘れ、ずっとずっと作っていて、気付くと（歯を食いしばる癖があるので）歯も痛く、なんだったら身体中が痛い！なんてことも何度もありながら、かわいい新作のお人形たちが出来てきています。
"えほんzineねっこ”の"ねっこ祭"なのでもちろん、どのお人形にも"ねっこ”が生えています♥
（山上かさね instagramより）

・

【サイズ】手は自由自在に動くので現時点でのサイズです。
A: 約10x5x4cm
B: 約12x6x3cm

【配送について】
7月21日にレターパックプラス（600円）にて発送の予定です。
配送の手配が取れましたら、改めてお知らせをさせていただきます。

【販売期間】
2025年7月15日19:00-7月19日23:59
https://aprilshop.thebase.in/categories/6596416

・

【えほんzineねっこについて】
編集者の菊竹真依子さんによる、不定期で刊行される読み物です。
こどもにまつわることが多く取り上げられていますが、
どんな人にも開かれている（私のようなこどものいない大きなこどもにも）、
懐の深い、暖かい本です。
この本を読むと、広い世界を感じながらも、自分の小さな周りの世界も愛おしく思えます。

ねっこ祭りを開催する上で、真依子さんに文章をいただきました。

・

　刊行したのは今から2年前。今回で5冊目となりました。手元に近く毎日くりかえされる光景からうまれることと、まだ見たことのない知らないことの双方を手繰り寄せていきたいという気持ちがあり、むすめからヒントをもらった「ねっこ」というネーミングはぴったりでした。

　「悠々とひろがるだいじなこと、はじまりのはじまりのような楽しさ。」
そう言葉にしてZINEづくりをはじめてみると、思ってもみない景色が広がっていたというのが今の実感です。

　絵本、とタイトルにつけたのは絵本の持つだれもが集える場所であること、そっととなりにある存在感に憧れたことと、絵本に纏わる内容を織り交ぜたい思いがありました。
だれもが子どもであったこと、みんなにねっこがあること、当たり前ですがそんなことに立ち返る制作でもありました。

　印刷も製本も自分でやってみると一筋縄ではいかないながらもまた楽しくて、日々の時間の一遍に編み物を編むようにかたちにできるのだったらと、いまだ冒険のような気持ちで制作しています。

　今回、このZINEをかたちづくるそれぞれ自身のねっこ、制作過程のねっこに集まってもらえた気持ちでいます。ぜひ、いっしょにおまつりを楽しんでいただけたら嬉しいです。